もっとも伝統的な位置にレリーズボタンが配されたiPhone 11用「Smart Battery Case」に意表を突かれる。

この手の意表を突く拡張機能がわりと好きなトビです。「Apple、「iPhone 11」シリーズ向けの「Smart Battery Case」を発売 | 気になる、記になる…」とのことで、AppleがiPhone 11シリーズ向けの「Smart Battery Case」を発売しました。

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一般的なコンパクトデジカメと同じ方向に画像を回転↑ 正面向かって右上にレンズ・左上にレリーズボタンと、コンサバティブ(それこそQV-10から!)なデジカメにおける基本配置の一種に適っていますね〜。

私がiPhoneで写真を撮る気になれない理由の一つがレリーズボタンに対する不満だっただけに、この製品のアプローチはじつに面白く挑戦的だと感心しました。バッテリーケースという飽和気味のジャンルで明確な差別化が図れますし、カメラ機能を前面に出したスマートフォンの中で根本的な使い勝手のアドバンテージも提供できます。まぁ……Android端末に全く興味がないため、すでに常識的な位置へレリーズボタンを搭載した機種は存在するのかもしれませんが。

ともかく、写真をがんがん撮るためにiPhone 11シリーズを購入した方にとっては注目のアイテムではないでしょうか? いや、そういう方々はすでにiPhoneのレリーズに不満などありませんかそーですか。

Apple iPhone 11 Pro Max Smart Battery Case with Wireless Charging - ブラック
Apple iPhone 11 Pro Max Smart Battery Case with Wireless Charging - ブラック
iPhone 11 Pro Maxだと総質量が何gになるのか気になります。

40年の時を超え、乗工社「木曽ボールドウィン(初代)」製作記その7。メインロッドの屈曲とクロスヘッドのスライドに神経集中……で今ごろポカミス発覚。

< 40年越しのキャラメルモーターが通電一発目で回転したことに驚愕 = である調 >


ワールド工芸のようにきっちり組めばそのままスムースに走りだす今どきのキットと異なり、古い模型の動力調整は忍耐の上にも忍耐を要する。「それがたまらんっ」な方もいるだろうが……私はもう、あまりやりたくないな。

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ロッド類を組み込んだ足回りを横から観察↑ 色気もへったくれもないプレート輪心が時代を感じさせるなっ。ディテールアップに走らず本キットを「素組み方針」としたのもこの輪心が理由の一つである。

他方ロッド類はエコノミーキットと一線を画し、総金属製でサイドロッドあり、クロスヘッド付近の大胆なデフォルメもなしと今でも通用する出来だ。なによりロッドピンがネジ止めだから、心ゆくまで調整に専念できるのがありがてぇ〜。

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上から見よう。メインロッドを斜めに屈曲させた様が一目瞭然↑ 説明書(探究・乗工社)では一切触れられていないけれど、この定番(?)対処法を施すことでロッド回りの抵抗が激減するのだ。ただしっ、メインロッド両端の曲げにねじれがあると前・後進の滑らかさに差が生じたりするので、どの面から見ても平行なのをチェックせねばならない。私の場合、「車両に組み込んだ状態で正面から見たとき」のねじれになかなか気づけず難儀したわ。

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レールを浅い角度で傾けてもスルスルと転がりだすまで念入りに調整を重ねる↑ うんざりするほど地道な作業だが、この時点で抵抗を残すようでは最終的な走りに希望など持てぬ。やはり最も手間のかかった箇所がクロスヘッドだった。スライドバー・ピストン棒・クロスヘッドの溝を平行に揃えろとは言うに易し横山やすし。

なお、床板から斜めに立てられた真鍮線は、モーターのアース側端子に直接当てるもの。

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巨大なキャラメルモーターをネジ止めし、動力の全貌が明らかとなった↑ 公式側(写真手前)は車輪踏面をこする集電ブラシからリード線でモーター端子と結ぶ。ところで左右絶縁の構造がよくわからないかもしれない。じつは公式側輪心がプラ製で、非公式側が真鍮製というカラクリなのだ。私も当初は気づかず、輪心のネジ穴が片側だけ真鍮色を放っているのを見つけて合点した次第。それすら説明書には記載ナッシング。

さすがに最初から別売品のカプラーまで乗工社製で揃える必要はなかろうと、モデルワーゲン木曽用をネジ止めした。

この状態でモーターを回しての走行テストは、リアヘビーにより第1動輪が常にウィリーするためあまり意味がない。ネジ一本でぶら下がっただけの従台車は、もとより車重を受ける設計になっておらず単なる抵抗である。付け加えるなら、初代は従輪からの集電機構すら持っていない。

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ゆえに超フロントヘビーな上回りをネジ止めして初めて塗装前の調整も追い込めるってもんだ。同時に、生地完成の姿も拝めるってもんだ↑ しかし、まだ注油していないため騒音が大きくて滑らかとも言いがたく、不安が膨らむ。

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そうそう、動輪と従輪の間に収まる火室パーツは、赤色に塗ってから接着予定↑ まさしく典型的なドロップ製の見本だなぁ。思いのほか細部までよく表れている。

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公式側斜め後ろから↑ いい雰囲気じゃのぅ。上記のように単機で走る際の従台車は抵抗でしかないけれど、トレーラー牽引時は負荷が車両前方へかかるようになっていて、動輪の粘着向上に期待が持てるな。

さて……この記事を書いている最中にミスを一つ発見した。サイドロッドの前後が説明書と逆じゃん! 私みたいなへっぽこ腕も許容できるよう、サイドロッド片側の穴はU字型に開放された親切設計なのだが、それをメインロッドで目立たなくするためか第2動輪側へ持ってくるのが正解。機能的には支障なかろうものの……あぁ情けにゃい。次の重メンテナンス時に直しておくよ。

アネックス(ANEX) ステンレス製 精密ヤットコ 標準タイプ 120mm No.240
アネックス(ANEX) ステンレス製 精密ヤットコ 標準タイプ 120mm No.240
もうね、ヤットコと名のつくものが全部欲しい。

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40年の時を超え、乗工社「木曽ボールドウィン(初代)」製作記その6。蒸機工作の華、ボイラー回りが最も簡単で拍子抜け。(2019/11/19)

「iOS 13.2.3」配布。iOS 13ではメールAppのIMAP同期の挙動が変わった気がする。

週刊アップデートの発売日です……ウソじゃ。Appleが「iOS 13.2.3」「iPadOS 13.2.3」を配布しています。

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デバイス単体もしくは母艦経由でアップデートしてください。iOS 13.2.3の効能書きは以下。
iOS 13.2.3には、iPhoneのバグ修正と改善が含まれています。このアップデートには以下が含まれます:

・システムの検索と“メール”、“ファイル”、および“メモ”内の検索が動作しない場合がある問題を修正
・写真、リンク、およびその他の添付ファイルが“メッセージ”の詳細表示に表示されない場合がある問題に対処
・Appがバックグラウンドでコンテンツをダウンロードできない場合がある問題を修正
・“メール”のExchangeアカウントで、新規メッセージを取得すること、および元のメッセージの内容を引用して含めることができない場合がある問題を解消

Appleソフトウェア・アップデートのセキュリティコンテンツについては、以下のWebサイトをご覧ください:
https://support.apple.com/ja-jp/HT201222

iPadOS 13.2.3の内容も全く同じです。iOS 13ではメールAppの挙動が明らかに変わりました。これまでもIMAPの同期に待たされることはありましたが、待つタイミングが移動したのかなんなのか、個人的にはあまり快く感じない動作ですねぇ。

iPhone完全マスターガイド iOS13のすべて (英和ムック)
iPhone完全マスターガイド iOS13のすべて (英和ムック)

40年の時を超え、乗工社「木曽ボールドウィン(初代)」製作記その6。蒸機工作の華、ボイラー回りが最も簡単で拍子抜け。

< 今では段付き真鍮ネジすら高級部材だろう = である調 >


さて、上回りに戻ってボイラー関連をやっつけよう。ナロー機らしい細いボイラーと、火災厳禁の森林鉄道らしい極端に大きな火の粉止め付き煙突の対比が実に愉快なポイントである。ちなみに初代製品は、この煙突形状より「後期型」と思われ、バリエーション展開がなかった模様。

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エッチング丸め済みのボイラーは下端前方を引っ付けて円筒にし、下回りとネジ止めするためのボスもハンダでしっかり固定する。そしてキャブのボイラー受に差し込んでハンダ付け↑ すでに煙突などが乗っかっているけれどネジで仮止めしているだけ。そう、乗工社はこれらを全てネジで固定する素晴らしい伝統を持っていたのだ。しかもことごとく重量級の美しい挽物パーツときた。なにせウェイト兼用だからなっ。PU動力のエコノミー蒸機なんぞ、内部に動力機構が入らないもんだからボイラーすら無垢の挽物だったりしてクラス越えの高級感を味わえちゃう。

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挽物たちをフィックスする前に蒸機の華(or 地獄)たるパイピングを済ませよう。古い製品ゆえ最小限も最小限、2本の注水管のみで楽勝だぜベイベー↑ 付属のφ0.6真鍮線を利用し、ボイラーへは逆止弁を模した割ピンを介して取り付ける。この絶妙なカーブを再現するために何度も曲げ直したけれど、こーゆーのは純粋に楽しいから許してしんぜよう。たった2本だし。いやはやモデラーのワガママたるや酷いもんである(一般化するなよっ)。

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ただし、くれぐれも車輪などと接触せぬよう下回りも仮組みして様子を窺いつつ進めている↑ ところで、その2の床板位置ミスにより、ボイラー下端に付けたボスを薄く削る必要があったわ。

*****

えーと、ここから作業に没頭してしまい写真を撮り損ねている。いつものことで恐縮だが勘弁してくれぃ。

さて、過去の苦い経験から挽物パーツはハンダを使わず、ロックタイトを塗って正真正銘ネジ止めオンリーで固定したよ。ただし、発電機と発電機台は鉄ネジ使用で、酸洗浄時に外さなければならない。それでは色々と面倒だから、この両者はボイラーへハンダ付けし、洗浄後にネジを締めた。いや別にネジ止めする必要はないんだけどさ、そこはほれ「素組み」つーことで……もはや呪縛だな。

また、発電機の排気管上部がダイヤ型煙突側面に割ピン固定となっていて、ここへもハンダを流している。アメロコらしい煙室の横から前端梁に伸びるステーは、付属のφ0.5真鍮線を曲げてボイラー側にハンダ付けした。反対側は端梁裏面に沿わせておく。ここをピッタリに作っておけば、上下ネジ止め時の目安になって塩梅がよろしい

最後にドロップ製の煙室戸を取り付けて、その上部に台座を介した挽物ヘッドライトをハンダ付けすればボイラー回りの完成となるイエ〜イ……って写真がないから盛り上がらんか、すまんのぅ。

はっきりいって本キットはボイラーアッシィが一番簡単だった。素敵なネジ止め工法が最大要因ではあるものの、精確な取り付けが意外に難しいランボードが存在しない点も大きいんじゃないかな。

残るは、非力なキャラメルモーターでもそこそこの走りを実現するための動力調整だ。走りがイマイチだと完全素組みの魅力が半減してしまうので気合を入れまくったのだが……さぁて、どうなる?

LOCTITE(ロックタイト) ねじロック 243 中強度タイプ 10ml LNR-243
LOCTITE(ロックタイト) ねじロック 243 中強度タイプ 10ml LNR-243
二度と取り外さない覚悟なら、ハンダで固定しても全然OK。

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40年の時を超え、乗工社「木曽ボールドウィン(初代)」製作記その7。メインロッドの屈曲とクロスヘッドのスライドに神経集中……で今ごろポカミス発覚。(2019/11/21)

40年の時を超え、乗工社「木曽ボールドウィン(初代)」製作記その5。思い込みで心臓部を削りすぎ、心が折れるの巻。(2019/11/18)

40年の時を超え、乗工社「木曽ボールドウィン(初代)」製作記その5。思い込みで心臓部を削りすぎ、心が折れるの巻。

< 引いたぶん足してプラマイゼロだから、まだ「素組み」だよねっ = である調 >


誰しも「重いコンダラ」を引いてしまったことがあるだろう。私なんぞしょっちゅうである。ほらね、あれは押して使うのが正しいって今知ったわ。しかし思い込みで模型工作をやっちまうと、最悪の場合これまで重ねた苦労やバカ高いキット代が瞬時に消し飛ぶ。

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下回りを続けよう。幾度となく修正したシリンダーアッシィをフレームにハンダ付けする↑ ただしっ、これも一度やり直している。なにせ、そのまま取り付けたら前に少しだけ傾いたのだ。横から見てシリンダーが水平でないと、ピストン棒がスムースに前後しない可能性がある。とにかくロッド回りに不安要素を一つでも残したくなかった私は、いったん外してフレーム側を削り込んで対処した。プレスが悪いのではなく、事前のチェックを怠った私が悪いのだよオッホン(本当にそう思ってる?)。

また、床上にモーター固定ネジのボスを2本立てた。特に難しくないはずだが、こいつまで一度やり直した! ほかでもねぇ……モーター取り付け時にネジを回しすぎて引っこ抜いてしまったのだよっ。「やりかねない」と用心しつつやっちゃう自分のアホ面には心底うんざりさせられる。

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で、恐怖の思い込み話だったな。1枚目の写真ではフレーム上部に大きなくぼみがある。どれくらい大きいかというと、直径2.5mmもある。なぜ知っているのかというと……私が拡張したから

このくぼみには2枚目の写真のようにウォームホイールの軸が乗るのだ↑ 写真では見えないが、ウォームホイールは真鍮パイプを通る。そのパイプの中をプラ製の絶縁軸が通る。絶縁軸はパイプより長く、はみ出した両端がくぼみに乗っかる構造。ところがどっこい、私はてっきり真鍮パイプがくぼみに乗るもんだと思い込んで、その直径分削り込んだってわけさハニー。おかげで絶縁軸がぶかぶかさ。

気づいた瞬間の気持ちは覚えてにゃい。ショックすぎて記憶が飛んだのかもネっ。いかんせんこの軸が動力の心柱ともいうべき役割を果たすため、このままでは非常にマズい。仮組みすると、機能的には案ずるほど影響ない(!)ものの、足回りのパーツ同士に過剰な遊びが生まれてえらい騒音を発するのだ。なにせ元々がオールブラス製ギヤ、普通に組んでもうるさそうなのに、いまや不協和音ばかり奏でやがる超ヘタクソなブラスバンド部状態。

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散々悩んだ末「削りすぎたら埋めましょう」の正攻法しかアルマーニと、U字型に曲げた細い帯板を溝に押し込んでハンダ付けし、各面を平らに仕上げた↑ ま、まぁ、ぎりぎりフォローでけたか?

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その後は病的に仮組みを繰り返しつつ作業を進めたよ。といっても下回りで塗装前にすべき工作はほぼ終了〜。車輪押さえはウォームホイールの真鍮パイプを軸に、一種のイコライザを構成するカタチだ↑ なかなか上手いやり方で、IMONの最新製品にも受け継がれているらしく感心しきり。ただ、下側のみなので効果は限定的だろう。皮肉なことに、例のくぼみを削りすぎたほうが車輪のクリアランスが増えてイコライジングの効きがいい感じだったわ……なーにやってんだかトホホケキョ。

H&H ライン丸ヤスリ 2.5mm RN-5 342435
H&H ライン丸ヤスリ 2.5mm RN-5 342435
φ2.5の丸ヤスリはワールド工芸のキット製作必需品。

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40年の時を超え、乗工社「木曽ボールドウィン(初代)」製作記その4。主台枠の奇跡とシリンダーの地獄。(2019/11/15)

コストパフォーマンスの高いMacBook Pro 16インチ、為替レートが妙にバラついている?

新登場のMacBook Pro 16インチはコストパフォーマンスの高さでも話題になっているようですね。私には大きすぎるんですが、「ノート一台体制に戻るなら16インチもアリか?」などと意味のわからない供述をしたりしなかったり。

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むしろ13インチが割高なのですよ。たとえばUSB-C(Thunderbolt 3)4基の13インチモデルを16GB RAM、512GB SSDにCTOすると242,800円。同じRAM・SSD容量の16インチ下位モデルが248,800円ですから、わずか6,000円の差となります。筐体サイズを無視すれば意味がなくなるとはいえ、6,000円で6コアのCore i7にグレードアップされて独立GPUまで付いてくる……やっぱりオカシイでしょう。

そこでドル円の為替レートを見てみると、

・MacBook Pro 16インチ:約103〜104円。
・MacBook Pro 13インチ(USB-C x 4):約110〜111円。
・MacBook Pro 13インチ(USB-C x 2):約107円。
・MacBook Air(2019):約108〜109円。


いずれもベースモデル、いわゆる吊るしで計算しましたが、妙にバラついていますねぇ。この中でUSB-C x 4の13インチと16インチProは発売時期が最も離れているため、レートの乖離も大きくなっています。

もしUSB-C x 4・16GB RAM・512GB SSDの13インチProを16インチのレートで試算した場合、228,000円くらいでしょうか。そ、それでも割高感が拭えないものの6,000円差よりは納得できる数字です。13インチクラスのポータブルMac購入を逡巡し続けている身としては、今の状況がたまらなくもどかしいですネっ。

最新モデル Apple MacBook Pro (13インチ, 第8世代の2.4GHzクアッドコアIntel Core i5プロセッサ, 512GB) - スペースグレイ
最新モデル Apple MacBook Pro (13インチ, 第8世代の2.4GHzクアッドコアIntel Core i5プロセッサ, 512GB) - スペースグレイ

ようやく4コア化を果たして名実ともにProとなった13インチですが、16インチとの性能差が開くのは仕方がないにしても価格差が縮まっては立つ瀬がありません。

40年の時を超え、乗工社「木曽ボールドウィン(初代)」製作記その4。主台枠の奇跡とシリンダーの地獄。

< 40Wと60Wのコテを頻繁に使い分け = である調 >


突然だが下回りに移るよ。いかんせん不親切な説明書のおかげで一寸先は闇。となると、あらゆるパートを同時に進めて随時仮組みせねば、最後に致命的なミスが発覚して完成させられない恐れもあるからなっ。

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まずは主台枠の組み立てから↑ コイツの工作精度が走行性能に直結するのは明々白々。で、素晴らしく幸運なことに、厚さ5mmのベーク片が台枠間にピッタリフィットなのだっ。「それチートじゃん!」などと抜かす暇があれば、ネット通販でも手に入る時代なのだからさっさと買ってくれたまへ。べつに5mm厚のアルミ板でもかまわんし。

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主台枠をキャブ床板へハンダ付けする↑ 上端がツライチになるよう共にひっくり返して作業した。前後の固定がバッチリ決まれば一安心だぜ。なお、床板へは先に従台車心皿を取り付けたほうがよさそう。

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モデラーの神が微笑んでくれたおかげで山場を切り抜けたつもりが……振り返るとシリンダー回りこそ最大の鬼門だったわ、ちくしょーめ! ドロップ製のステー両端に挽物のシリンダーをハンダ付けするには以下を厳守せねばならない。私は全部NGを出してしまい、幾度となくやり直す羽目に。

1. 両シリンダーの間隔は適切か。
2. 両シリンダーが平行かつ前後にズレていないか。
3. いずれのパーツも蓄熱量が大きく、熱が回って知らぬ間にズレていないか。


上掲の写真はシリンダー間隔を説明書の原寸図面から採寸して取り付けたのだが、のちに狭すぎることが発覚↑ ステーの角と、シリンダー平面箇所の角がぴったり合わさるほど外側に広げなければならなかったわ。でないと第一動輪のロッドピンがスライドバーにぶつかってしまう。とにかく位置決めの目安が全くなくて難儀したわ。先に発売された「ポーター亀の子」ですら、ステーとシリンダーがネジ止めなのに。ま、あれはピストン棒が通らないから可能な構造だけどさぁ。

そのスライドバーもハンダ付けしたけれど、がっちり固定可能なエポキシ接着剤を用いたほうが心にゆとりを持って作業できると思うよメイビー。バーの水平角度修正は、固着後にヤットコでゆっくりやればよろし(むろん、シリンダー周上の最上部へバーを持ってくる作業は固まる前にネっ)。

完成後に判明したことも記しておこう。本機はフロントヘビーゆえにシリンダーを両側から掴んで持ち上げる機会が多くなるはずだ。すなわち、シリンダーのハンダ付けと塗装には十分な強度を保っておくべきだろうな。

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次に前端梁をカプラー座経由で主台枠に取り付け、従台車も組み立てておく↑ このへんは特に難しくない。ただ、従台車のカプラー座が雑なプレス(個体差かも)で、その修正に時間を食った。

再三やり直した箇所もなんとか形になり、今のところは大きな失敗なく進められている。少なくとも私の場合、こーゆーときこそ本当にヤバい。そろそろ慢心が芽生えて油断や隙だらけになりがちなのだ。次回、とんでもねぇ勘違いをやらかしたりするかもよっ。

ベークブロック
ベークブロック

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40年の時を超え、乗工社「木曽ボールドウィン(初代)」製作記その3。給水管が入らず冷や汗、ともかくキャブ回り完成。(2019/11/13)

冷却系改良で本領発揮かっ「MacBook Pro 16インチ」見参。escキーだけ独立のゆううつ。

escから始まり次はF1、F2とインデペンデンスデーイ!……失敬、(買う予定はないがどうも気になっていた)皆さんお待ちかね「MacBook Pro 16インチ」が登場しましたねー。

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サイズと重量を先に記しますと、15インチ(2019)が 34.93 x 24.07 x 1.55 cm・1.83kg。16インチが 35.79 x 24.59 x 1.62 cm・2.0kg。わずかに大きく重くなりましたが、ディスプレイサイズのみならずファンやヒートシンクのサイズアップによる冷却系の進化が期待できるではありませんかっ↑

個人的にはそれでもまだ薄っぺらくて頼りない印象の筐体ですが、冷却不足は明らかなのにハイスペックなCPUを無理やりぶち込んできた反省が活かされていることを祈るばかりです。

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一方のTouch Barは、噂どおりescキー(と見た目ではTouch ID)のみ独立するカタチとなりました↑ じつに優柔不断この上なき始末だと思いますよ、えぇ。そもそも15インチの頃から筐体サイズに余裕があるわけですし、Touch Barが真にユーザ本位の特長だというのなら物理ファンクションキーの奥にでも配置すればよかったんですよ。なんといいますか、ユーザの反発が予想外に大きかったためにAppleも潔く廃止の方向へ引き下がれないジレンマに陥っているような気が……。

そうそう、ここ2、3年問題を払拭しきれないキーボードの構造も変更されています。フルモデルチェンジに加えて細かな持病までメスの入った本機、久しぶりに期待と不安がたっぷり詰まったMacBook Proでございますことよっ。

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40年の時を超え、乗工社「木曽ボールドウィン(初代)」製作記その3。給水管が入らず冷や汗、ともかくキャブ回り完成。

< 鉄道模型工作では稀に知恵の輪的解決能力が要求されて困る = である調 >


完全素組み方針ゆえ、当製作記も淡々と進めていこう。ナローとはいえ蒸機の製作、一工程ずつ丁寧に書いていたらキリがない。もしご自身の製作参考にご覧いただいているならば、いつの間にか引っ付いているパーツはテケトーに引っ付けてもいいパーツ……との解釈でOK牧場(ホンマか?)。

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付属のφ0.5mm真鍮線をコの字に曲げてリアタンク外周にハンダ付け。そしてφ0.3リン青銅線から作ったハシゴを後妻板に植えていく↑ t1.0アルミ板をスペーサーに用いて、わりと大きく出っ張らせた。計算速度の遅い私の脳内でも、いちおう87倍して実物を想定するのだ。しかも同時に、模型としてのバランスをカンピューターで補正する。おいおい「結局ぜんぶ勘じゃん」などと言ったのは誰だ?

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乗降口の手すりはt0.5アルミ板をスペーサーにして控えめに↑ これらをハンダ付けする際は、内側に飛び出た足をあらかじめ切断し、内側を平らに仕上げやすくしておいた。なにせドアが無くて丸見えになっちゃうからのぅ。ちなみにモーターも丸見えになるので、素組みでなけりゃ問答無用でドアを増設したことだろうなっ。

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分厚いボイラー受パーツを前妻板にしっかり固定し、増炭板の丸穴から顔を覗かせる給水管を取り付け。実物の建て増し感が否応なくにじみ出た見所だ。屋根を増炭板のスリットに差し込んだら驚くほどピッタリ決まって大変気持ちイイ。そしてようやく囲いの前面が引っ付いて頑丈になった↑

最後にφ0.6真鍮線で雨樋を表現するのだが、直下に取り付けた線材のハンダを溶かさぬよう用心せねばならない。これにてキャブ回りは完成だっ。

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ところで「く」の字に曲げ済みの給水管、そのままでは引っかかって所定の位置にどうしてもはまらねぃ。こーゆーときこそ往々にして「すわ組み立て順を間違った!」と焦りまくり、ロクでもない失態をやらかしかねないのだ。事実少々やらかした……とと、とにかく頭を冷やしてだな、えーと給水管の底側を斜めに少し削ればあっさり解決するってもんだよな、ふぅ〜。いや参った参った。

ミツトヨ 530シリーズ M型標準ノギス N15 530-101
ミツトヨ 530シリーズ M型標準ノギス N15 530-101
手すりやハシゴなど曲げ線材の量産にはノギスの段差測定部分を活用すると簡単。ただしっ、ノギス本体を金床代わりにして曲げちゃダメよ。

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40年の時を超え、乗工社「木曽ボールドウィン(初代)」製作記その2。手すりの表現と、不親切甚だしい説明書。(2019/11/12)

40年の時を超え、乗工社「木曽ボールドウィン(初代)」製作記その2。手すりの表現と、不親切甚だしい説明書。

< 組み立て前に全真鍮パーツをサンポール責めに処す = である調 >


さぁて製作に取りかかろう。例によって全パーツを並べた集合写真から。

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まさしく古き良きバラキットの姿だなぁ↑ やはりというべきかキャラメルモーターの存在感がすごい。ここで、ある加工技術によるパーツがふんだんに使用されていることに気づく。おそらく今まで紹介してきたキットには一度も含まれなかったもの、すなわちドロップ(ドロップフォージング)製である。サクマ式とは関係ないとボケるつもりが、ひょっとして大いに関係あり?

ドロップパーツは鍛造の一種で、プレスのような打ち抜きのみならずレリーフ型を用いてディテールを表現したもの。つまり高価な雌型が必須であり、大量生産が望めない昨今のキットでは精密ロストワックスより割高になるんじゃなかろーか。基本的に型押しは厚い板材の片面に限られ、そのシャープさもロストに比べて甘め。

対するロストワックス部品を探すと……なんとまぁ、クロスヘッドのみではないかっ。ネジも全てマイナスネジだし、本当に時代を感じさせてくれるよ。

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説明書(探求・乗工社)もこの上なく簡潔で途方に暮れちゃうが、まずは手すり穴の開孔から手をつけた↑ じつのところ、完全素組みの方針で一番悩んだポイントが「手すりとハシゴを表現するか否か」である。むろん説明書にも本件に関する記載は一切ナシ(どころか後述のごとく基本的かつ重要なことすら書かれていない)。しかしねぇ、見てのとおりエッチングで開孔箇所が示されていて「ここに穴を開けて真鍮線を植えるくらい自分でやったら?」などとメーカーに促されている気がしてならないものだから、素組みの範疇に入れてもかまわんだろうと受けて立った次第だ。それに、この目印然とした表現を残したまま完成させると、ずいぶん妙な具合になりそうで怖かった。

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今さら本キットを組む人など皆無に近いと思われるものの、いちおう私が取った手順を紹介しておこう。まず後妻板に内張りを貼る。その天地位置は、ネジ止めした床板と妻板裾がツライチになる所が正解だと思う。私は床板より裾をわずかに下げたせいで、あちこち微調整を強いられることとなった。

次に前後妻板と側板を裾合わせで四角に組む↑ このとき妻面から見て側板のコバが見えるようハンダ付け。こういった基本的な情報も、説明書のイラストを穴があくほど見つめ、何度もパーツを仮合わせして導いたわけだ……写植文字でも一行並べてくれりゃ即解決する話なのにねぇ。

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キャブ後妻兼リアタンク蓋のL字板をハンダ付けしたら、木曽ボールドウィン最大の特徴、屋根より高く継ぎ足された鯉のぼりちゃう増炭囲い板(実際の燃料は薪だけれど)を取り付ける↑ 当時すでに一枚ものを折り曲げて形にする技術はあったろうに、全ての面がバラバラにエッチングされていて鬱陶しい。ただ、思ったほど苦労しなかったわ。増炭板前面は屋根の取り付け後だな。

なお禁断の追加工として、上記L字板のリアタンク蓋面中央(= 炭庫底面中央)にφ1.5mmの穴を開けた。コールバンカー(面倒くさいからオリジナルの炭庫+増炭板を含めてそう呼ぶことにする)に薪をはめ込みネジで固定するための準備工事だけれど、穴の一つくらい許してくれよっ。

この時点の感想を述べると、組みやすいような組みにくいような……なんともいえん。説明書がもう少し親切だったら、悩む時間も大幅に減ってテンポよく進めそうではある。

全国森林鉄道 JTBキャンブックス
全国森林鉄道 JTBキャンブックス
現存するボールドウィン1号機は再整備時に増炭板が撤去されてしまったようだ。

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