モデルワーゲン「頸城の丸山製単端ジ1」製作記、その10。写真特集とオマケ動画。後進に大きな課題を残す。

< 見た目も走りもそつなくこなす、そういう人に私はなりたい = である調 >


お楽しみ、写真特集とオマケ動画のハッピーセットだよ。

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美しい……やはり頸城のジ1は別格だ、異論はいらん↑ まだボンネットの丸さに不足を感じるけれど、今はこれが精一杯。

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排気管が下回りの引き締めに一役買った、よなっ

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後ろ姿もけっこう味があることに、作ってみて初めて気づいた次第↑

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ボンネットが見えない非公式側後方より望めば、丸山製初期の雰囲気が感じられる↑

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乗務員ドア直下のステップは存在感が薄すぎたか、まぁいい↑ ピンセットで弾き飛ばしたら確実に四次元空間へ消えるドアハンドルも、ここまでアップするとオーバースケールに見えちゃう。

あと、前回最後に触れた痛いミスの痕跡が写っておるな。え、どこって? 気づかなきゃそれでOK牧場さ。

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裏から動力をチェック↑ 後述するが、いくつか厄介な問題を抱えておるのだよ。

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2年前に組んだホジ3と並べてみた↑ 全体的にジ1のほうが明るくてディテールを鑑賞しやすく、彩度の高さからも「模型として映える」一方で、ホジ3の落ち着いたぶどう色1号と褪せた感じの黄色(本当に少し褪色したかも)が実物らしさを醸し出している。率直なところ後者の塗りのほうが好みではある。あるのだが業界標準云々……。

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根室拓殖鉄道の日本車輌東京支店製ちどり号と↑ 両車とも戦後にエンジンとボンネットを換装している。その製造数より単端式の二大メーカーとされる日車と丸山、大手の片手間(?)に対し中小の専業という規模の違いはあれど、甲乙つけがたい個性と魅力を放っている。

*****

さて、オマケの走行動画をご紹介しよう。残念ながら走りは最低クラスである、ななな何だって〜〜!ともかく、ご覧いただきたい。



考えられる要因が二つある。ひとつはその6で述べた、引っ掛かりを感じる中央3枚のギヤ。残念ながら今に至るまで原因不明だがグリスアップでだいぶ改善し、前進時はまあまあ見られるもんになった。

もうひとつが、後部車輪の軸受をはめるギヤフレームのU字溝が深すぎる点だ。後進時はウォームホイールの回転方向によって、レール側へ押し付けられる力が後部車輪にかかる。実際は、深い溝の遊びぶん車体が持ち上がる状態となり、動画のように速度が出て安定するまでは車体後方を上下に激しく揺らすものと考えられる。

二つ目の予想には自信があって、軸受にスペーサーを挟むシンプルな方法でも解消しそうな目星は付く。ただねぇ、キットのプレス製車輪押さえの出来がイマイチだったのよ。だから、スペーサー付きの車輪押さえを作り直したいくらいで、今後の宿題にとっておこう。好きな車両は気長に楽しみたいもんだっ。

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モデルワーゲン「頸城の丸山製単端ジ1」製作記、その9。塗装後の工程に特殊工具を2つも投入し、ついに完成っ。

< Eリングセッターの使い心地はクセになる = である調 >


塗り分けの便宜が図られていることは、塗装後の工程が増えることとイコールである。ゆえにラストスパートは駆け足でお送りしよう。

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黄色い窓枠を透明ゴム系で接着する↑ ホジ3ではエポキシを使ったけれど、ゴム系接着剤のほうが安全・簡単に作業できたな。下枠がわずかに太くなるよう位置決めする。

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窓枠4つを取り付ければ、見慣れたカラーリングが現れるのだ↑ 窓セルは、次の屋根固定後に両面テープで貼る。

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重量級の屋根は強度優先のエポキシ接着剤で↑ 車内から数カ所点付けする。

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ひっくり返して、屋根の自重を頼りにこのまま24時間放置↑ 接着剤が少し表側に流れてしまったが、硬化後につや消しクリアをさっと筆塗りすると全く目立たなくなった、これはイケるっ。

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動力回りは組立講座にきっちり従う↑ リード線をハンダ付けした集電ブラシの突起を手前に90度折り曲げておけば、線が引っ張られても集電ブラシが傾きにくくなる

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今回、ギヤ軸を固定するEリングの差し込みにリーサルウェポンを投入。内径1.2mm・外径3mm用のEリングセッターだ↑ 極めてマニアックというより潰しの全然効かない工具は嫌いだが、Eリングの挿抜がこの上なく簡便になった事実は認めざるをえない。

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ギヤ軸の1本はブレーキシューが邪魔になって入らないので、指示通りシューを少し曲げてから軸を挿入し、再び曲げ戻す

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モーター・ウェイトを含む全動力パーツを取り付けた↑ 伝達系は、前から軸箱可動車輪 > 中ギヤ > 大ギヤ > 中ギヤ > 軸箱固定車輪 > ウォームホイール > ウォームの順番となる。

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丸見えの軸頭やEリングを黒く塗っておく↑ このへんの作業や仕上がりがあまりスマートではなく、手前に適当なディテールでも付けた隠し板を貼るといった工夫をすべきだったかのぅ。

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その7で触れたとおり、大変窮屈な場所に上下固定のネジ穴が存在する。ネジは隙間に落とし込めてもドライバーの軸(手持ちで一番細いφ1.8でもダメ)が周囲に当たって回せないのだ。無理して塗装を痛めるに忍びなく、リーサルウェポン2 炎の約束じゃなくて軸径φ1.2の極細プラスドライバーを調達

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圧倒的細さにより、余裕を持って締め付けることができたわ↑ こんな変態工具を使わなきゃ分解組み立てできないのもどーかと思いつつ、Eリングセッターに比べればずっと汎用性があるから許そう。

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最後に排気管の先端をデッキ穴に差し込んで、後部をネジ留め

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以上をもって完成だぜベイベーっ↑ 大好きな車両だし、色々悩まされつつも総じて楽しい工作だったな。ひとつ、情けないミスを告白しよう。車体にネジ留めする際、手を滑らせてボンネットを落としてしまい角を潰したのだ。幸い車体と接する側だったので、塗装のタッチアップのみで誤魔化せたけれど……最後の最後に「単端の命」を落とすとは、なんたるちーあ!

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痛い出費だ……。

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モデルワーゲン「頸城の丸山製単端ジ1」製作記、その8。塗装の方針転換、車体はぶどう色2号で。濃いめのウェザリングも。

< あいかわらず頸城鉄道のカラーリングに脱帽 = である調 >


塗り分けの配慮が行き届いた頸城車両のキットは大好物だ。え、みんなそうかい? そうだろうなっ。ホジ3では自分の好みを最優先したけれど、大人の事情というかマニアの事情というか、キット組みでさえ業界標準から外れると後々面倒くさくなることを痛感した。よって今回はスタンダードに日和るわ。

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いつもの洗浄工程を済ませ、いさみやカラープライマーで下塗りする↑ このプライマーのおかげで、塗装嫌いな私も工作を続けられているといっても過言ではない、マジで。

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まず、クレオス「ウッドブラウン」を全体に吹いてから、ドアの表裏をマスキング↑ 同時に窓枠の裏側にもウッドブラウンを塗ってみた。車体内側の色に注意を払うのは今回が初めてだなっ。

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冒頭のとおり、車体色は無難なガイア「ぶどう色2号」を選択

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窓枠の表側はクレオス「RLM04イエロー + 黄橙色」で塗装する↑ RLM04イエローのみで塗ったホジ3の経験より、もう少し赤味が強くてもよかったな、つーことで。

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あいかわらず下手くそなインレタ貼り↑ 平板なニセスチールのおかげでホジ3よりマシだが……また失敗しとるがな

この段で極小のドアハンドルをエポキシで接着し、タイフォン内側をドリル刃でさらって塗装を落とす

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ボンネットのラジエターグリルに、薄めたタミヤエナメル「ラバーブラック」を筆塗りする↑ さほど期待していなかったわりに効果が大きくて驚いた。やはり単端はボンネットにこだわるべしっ。

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塗装を終えたパーツ一式↑ 下回りにはクレオス「GX黒 + GX白」の限りなく黒に近いグレー、屋根にはクレオス「ジャーマングレー + セールカラー」を吹いた(コバはぶどう色)。

さらに全パーツをクレオス「GXクリアー + スーパースムースクリアー」の半光沢クリアでトップコートしたのち、クレオス「スーパースムースクリアー + ニュートラルグレー + セールカラー」を車体裾や下回り・屋根中央へいつもより多めに吹き付けてウェザリング。今回は目視でもはっきりわかる濃さに仕上がった。

以上でエアブラシ塗装は完了。数カ所筆塗りする工程が残っているもんでね。やはり、ぶどう色1号と比べればカジュアル風味(?)に感じるものの、ウェザリングでまあまあ相殺できたように思う。なに? 早期廃車の運命まで纏っただとっ。

ミネシマ インレタツール (TM-101)
ミネシマ インレタツール (TM-101)
私は100円ショップで見つけたバーニッシャー風のツールを愛用しているが、本物はもっと使いやすいんだろうか?

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モデルワーゲン「頸城の丸山製単端ジ1」製作記、その7。床下に乗務員ステップと排気管を追加する。

< 他の車両がディーゼル化する中、ガソリンエンジンに終始したことも廃車が早まった原因かもしれない = である調 >


ではでは下回りのディテールアップを始めよう。

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ご覧のとおり、軸受と側板の窮屈な狭間に上下合体ネジが位置する↑ 追加したい排気管は公式側軸受の外側を通るため、そのまま固定するとネジが回せなくなるのだ。検討を重ねた結果、スマートとは言い難いけれど排気管を最後にネジ留めする方法を取ることとした。

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その前にウォーミングアップを兼ねて、乗務員ドアの下部へステップを追加するのだ。0.5 x t0.2洋白帯板をクネクネと曲げる↑

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床板の非公式側前方へがっちり固定↑ 存在感は薄いものの、非公式側の床下を賑わすアイテムが他にないもんでね。

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いよいよ公式側排気管。まず、排気管のネジ受けを洋白エッチングランナーから適当にでっち上げる

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これを公式側後方の、客ドア戸袋に隠れる位置へハンダ付け↑ 写真を撮り忘れたが、排気管の先端を差し込むφ0.9穴をロスト製フロントデッキに開けておく

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排気管本体となるφ0.8真鍮線をこのように曲げる

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洋白端材で作ったネジ留め板に真鍮線の後端を固定↑ 前端をデッキ穴に差し込むことで位置が決定する塩梅だ。

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ついでに排気管の後ろ側も作っちゃおう。ご丁寧に排気口となる末端をドリルで掘っているところ↑

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マフラーは真鍮パイプを差し込んで適当にハンダで固めた↑ いや、ちとテケトーすぎたか。あとで微調整したわ。

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この一式をネジ留め板に取り付ける↑ 無論、実物は1本のパイプが滑らかにつながっているはずで、車輪や軸受が実寸よりはるかに分厚いHOナローだと、大きな食い違いが生じるのも致し方アルマーニ。

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以上で排気管ユニットの出来上がり〜↑ ネジ1本では強度的な不安を覚えるが、普段指の当たる箇所でもなく大きな問題にはならんだろう。

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ネジ留めした状態↑ 元がいかに窮屈かご同情いただければ幸いだ。

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お尻からちらっと顔を覗かせる排気口がえぇ雰囲気じゃないかっ↑ 浅いくぼみでもパイプ感は十分現れるんだよっ、自画自賛。

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塗装前の作業としていちおう記しておくよ。洋白エッチングの窓枠はコバを整え、妻板用2枚を三面に折る。前妻の窓枠に関しては、組立講座に従って不要な中桟をカットし、ついでにワイパーもハンダ付け↑ 窓セルが貼りやすいよう、裏面を平らに仕上げておいた。

テトラ 真鍮線 0.8×250mm 10本入 50015
テトラ 真鍮線 0.8×250mm 10本入 50015
φ0.8真鍮線はなにかと重宝する。

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モデルワーゲン「頸城の丸山製単端ジ1」製作記、その6。下回りは軸受の位置決めが少々厄介。

< プレス部品も歪みとバリを取る下ごしらえが大切 = である調 >


下回りに移るよ。どこへ何のパーツを差し込めばいいのやら迷うほど、たくさんのプレス穴が開けられた床板こそ本キット一番の見どころ……て、キットの部品に恋をし始めたらいよいよ末期症状だなっ。

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言うは易し横山やすしの「水平垂直」に留意しつつ、角型スペーサーを挟んだギヤフレームを床板へ固定する

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車輪やギヤを仮に差し込んでみた↑ なんつーか、この姿じゃ妙にオモチャっぽい。乗工社PUのように、アイドラーギヤで伝達する方式だ。もし本車がリニューアルされたら、現在の2モーター仕様になるかもしれない。

スムースな転がりと言いたいところが、中央のスパーギヤ3枚に引っかかりを感じる。軸の平行からギヤの成形までじっくり観察するも、原因はわからずじまいでヤな予感。

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左右外寄りの床フレームとカプラー付き後端梁をハンダ付け

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4つのロスト製軸受は、まず片方のブレーキシューを切り取る↑ 特に難しい作業でもないのに、誤って逆側をカットしないか過剰に緊張するタチである。なお、切り取ったブレーキシューは後でおいしくいただく代わりにパーツケースへお入りいただいた。いざ必要になったとき、自作するにはあまりにも小さく、鬱陶しい形状だからネっ。

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これらの取り付けに当たっては、次の工程で軸箱間に渡す補強梁の長さと、U字の車軸穴中心を同時に見定めつつ前後位置を決定せねばならない↑ まぁ、この軸受が実際に車輪を受けるわけではなく、そこまで神経質に作業しなくとも大丈夫なんだけれど、きっちり決めたい気分がつい先行しちゃってねぇ。

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最後に補強梁を前後の軸箱下に渡してハンダ付け↑ 丸山や梅鉢製の小型車などでこの梁がよく見られる。丸山でも、九十九里鉄道で使われた大きさになると付いていないようだ。日車製は皆無かもしれん。

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床板にロスト一発(ステキ!)の前デッキをネジ留めし、上回りも仮組みして全体をチェック↑ おぉー、憧れの姿が眼前に現れたぞぉ。ただ、車体裾から覗く下回りの印象がどことなく違うのはメーカー作例でも感じていたところで、おそらく丸見えになった前軸受が大きな要因と思われる。したがって、次回は下回りに手を加えていくのだけれど……深く考えずにディテールアップした日にゃ、組み立ても分解もままならぬ大変困った状況に陥る危険が潜んでいるのだ。う、うまく回避できるのか?

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いろいろ突っ込みたい箇所はあるものの、多くの人の目に触れる貴重な機会であろう猫屋線企画に単端式気動車が加わった意義は大きい、はず。

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モデルワーゲン「頸城の丸山製単端ジ1」製作記、その5。前の縦雨樋を側板へハンダ付け。後ろは調子に乗って小細工。: パワーリンゴ(2020/11/29)

モデルワーゲン「頸城の丸山製単端ジ1」製作記、その5。前の縦雨樋を側板へハンダ付け。後ろは調子に乗って小細工。

< 割ピン固定でない分、ホジ3より若干グレードダウンした気分 = である調 >


白状しよう、テンポを掴み損なったぜ。本記事はその4に含めるべきだった、すまんのぅ。

気を取り直して、上回りで残るパーツは縦雨樋のみ。ホジ3と同じ理由により、キット付属品ではなく長めに切ったφ0.4真鍮線を4本用意する。

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組立講座では、縦樋を前後ともそれぞれの妻面へハンダ付けするよう指示されている。しかし実車をよくチェックすると、前の樋は側面に設置されているのだ。よって初回に示した組み立て方針どおり、真鍮線を側板の最前端に取り付けた↑ 後ろの縦樋は実車も後妻板に付いているので齟齬はない。

こうすると、顔(前妻板)の印象がだいぶ変わってしまうのではないかとの危惧を抱いていたけれど、さほど違和感はなくひと安心。

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例のごとく、雨樋下端をほんのわずかに出っ張らせる

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後ろの雨樋は調子に乗って、屋根のコバにモールドされた段差と合致するよう薄く研いでみた↑ 無駄なこだわりと笑うなかれ、のちに屋根板を接着する際の位置出しに一役買うのだ。

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現在の愛用ニッパー。

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モデルワーゲン「頸城の丸山製単端ジ1」製作記、その4。根性で修正した屋根板に沿わせて妻・側板を矩形に組む。

< 屋根との隙間ができぬよう、妻・側板も十分な擦り合わせを行う = である調 >


前回述べたように、妻・側板を矩形に接合する基準が設けにくい本車。最も無難なのは……やはり屋根板へ沿わせる方法になっちゃうかのぅ。イマイチ気乗りしない書き方だな。

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というのも、屋根板が微妙に曲がっているのだよっ↑ 組立講座でも『屋根板に反りがある場合には指先で修正しておきます。』の一文がある。いやいやいやいや「この分厚い真鍮ロストを指先で曲げ直すにはどれほどの握力(で合ってる?)が必要なんですか!」と突っ込まずにはいられない。

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仕方がないからCクランプやペンチなど使える道具を総動員して、曲がりを修正したよ↑ そりゃ私の貧弱な筋力でも渾身の力を込めれば曲がるだろうけれど、ただグニャリと曲げればいいのではなく「微調整」しなきゃならない箇所だ。長時間にわたる格闘の末どうにか許容できる範囲に収まったものの、中間に生じた波打ちなどは手の施しようがねぇべ

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この屋根板に妻・側板を仮止めし、ハンダを流していく↑ 点付けして各部の様子をチェックしつつ、問題なければがっちり固定。

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どうにか綺麗に決まってくれたわ↑ 上から見て平行四辺形になっていないし、ホジ3の経験が活きたなっ。ちなみに屋根板の固定も、ホジ3よろしく塗装後に接着する。

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前妻の幕部にロスト製ヘッドライトケースと挽物のタイフォンを取り付ける↑ このタイフォンはいいアクセントになりそうだ。

五十嵐プライヤー IPS ソフトタッチコンビプライヤー 200mm PH-200
五十嵐プライヤー IPS ソフトタッチコンビプライヤー 200mm PH-200
ゴムシートを挟んでもズルッと滑ったりするので、こういうアイテムが1本欲しい。

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モデルワーゲン「頸城の丸山製単端ジ1」製作記、その3。側・妻板工作はテンポよく完了。

< 緩いカーブを描く妻板もチャームポイント = である調 >


順序が入れ替わる場合もあるが、組立講座に沿った工程は足早に駆け抜けよう。

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まず、側板にドアを取り付ける↑ オリジナルの姿を留めた乗務員用と客用の非公式側に対し、倍ほどの幅に改造された公式側の客用ドアが本車の特徴だ。位置決めで一点注意すべきは、妻板のコバを側板内側へ当てるため、その余白を確保すること。

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次に床板取り付け用アングルをハンダ付け↑ 長手方向の補強材も兼ねるため、がっちり固定しておく。なお、ホジ3同様に窓枠は塗り分けを考慮し、塗装後に接着固定するのだ。

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側板と妻板にウインドウシルを貼っていく↑ さすがに慣れた……はずが、何度かやり直したり。まだまだダメだなっ。妻板のシルは事前に緩いカーブを付けておいた。ご覧のとおり、頸城ジ1は羽目板の上から鉄板を打ちつけた、いわゆる「ニセスチール」ボディだ。このスッキリした外装も私の好みに合致しちゃってまぁたいへん。

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コの字に折り曲げ済みの洋白製手すりを植える↑ 隙間治具ごとセロテープ留めする工法が我が定番となった。本当はテープの利用も減らしたいんだけれど。

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客ドア4箇所と乗務員ドア1箇所の計5箇所が完了↑

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組立講座に記述が見当たらないものの(説明書のパーツ構成図には載っている)、真鍮角線の沓ずりをドア下端にハンダ付けする↑ 実物写真をチェックし、メーカー作例よりさらに下(つまり最下端)へ持ってくることに。

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客用ドアの2箇所に取り付けた↑ この沓ずり、構造的には引き戸レールの延長だろう。実際、開き戸の乗務員用ドア下部には無さそうなので、そこは省略(キットにはパーツが含まれている)。

以上で側・妻板の工作がおおかた終了、いえ〜い。すこぶる心地よいテンポだが、こいつを矩形に組むのが最初の難関……なにせカーブした妻板に加えて上辺も下辺も平らな面に揃えられないもんでねっ。

真鍮 角線 1mm角x300mm 10本組
真鍮 角線 1mm角x300mm 10本組

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< ジ1のボンネットはエンジンごと戦後に換装 = である調 >


さぁて製作開始。基本的にはメーカーの説明書 ≒ キット組立講座に従うのだ。

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しかし、真っ先にどげんかせんといかん代物がロストワックス製のボンネット。サイコロみたいに角ばった姿を前にして「どうしてこーなった?」と首を傾げざるをえない

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背面などほぼ正方形なんだぜ↑ モデルワーゲンが実物の形状把握をミスったとは到底考えらないし、発注先に渡す図面がマズかったのかロスト工場が読み間違ったのか……いずれにせよ鷹揚な(はぁ?)私ですら「メーカーの味」で済ますにはちょっと無理なレベル。

つーわけで、慎重に角を丸めていくのだ。兎にも角にも歯が芸能人の命ならボンネットは単端の命、左右非対称に削ってしまうようなミスは犯せない。中空だが肉厚のロストゆえ、削りすぎて穴を開ける心配のないことが不幸中の幸いか。

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当初の角ばったイメージが消えるまで削り込んだ↑ だいぶ丸っこくなったよな、な! サイズと色がなんとなく金歯っぽくて少し不気味。なぜかボンネットと歯が絡むのぅ。

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背面から見ると大きなRも付いてきた、ヨシヨシ↑ 以後も未練がましくさらに削ったり磨いたりを何度か繰り返している。ただ、写真をよくご覧いただくとわかるように、ボンネット天面中央がヒケていて小さな盆地を形成している。これを消すにはいったん埋めてからヤスる必要があり、自分の今の技量だとドツボにハマる予感しかしないので今回は諦めた……退くも勇気だっ。

ツボサン 精密ヤスリ 8本組セット ST00856T
ツボサン 精密ヤスリ 8本組セット ST00856T

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モデルワーゲン「頸城の丸山製単端ジ1」製作記、その1。これぞ本命、キット全容と製作方針開陳。

< 知名度・人気とも高そうなのに製品化は少ない = である調 >


以前モデルワーゲン頸城のホジ3をご紹介した。そのキットと一緒に購入したのが、今回取り上げる「頸城の丸山製単端ジ1」で、じつはこちらが本命だったのだ。いやいやホジ3がついでというわけではな、にゃい。

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単端式気動車全般が好きな私にとって、本車は正統派の至高である。ゆえに生半可な技術と気分で挑みたくなく、決意を固めるまで数年の熟成を余儀なくされた……つーことにしておきたまへ。なお、化粧箱の『冬姿』に関しては頸城ホジ3の記事をご参照くだされ↑ 簡単に説明すれば、全ての窓が閉まった状態。

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いつものパーツ一覧でござる↑ 2軸単端らしい程よい点数でホッとするぜ。モデルワーゲンお得意の構成だが、床板の壮絶なプレス抜きには正直ビビる。

いくつか修正・ディテールアップしたい箇所があり、以下に製作方針を列挙するゾ。

・角ばったボンネットを丸くする。
・縦雨樋の位置を変更する。
・可能なら排気管を取り付ける。


あれ、案外少ないな。

頸城鉄道はカラー・モノクロとも写真がたくさん残されていて、当時を知らぬ若輩者も手をつけやすい。しかし、2両在籍した単端のうちジ2は早々に廃車・解体され、ジ1もそれよりわずかに長命だった程度らしく、他の車両より資料が限られるのだ。それでも先達の残してくださった貴重な写真を頼りにさっさと進めていこう。あまり呑気に熟成させていたらリニューアル品が登場しかねんのでっ。

頚城鉄道 (RM LIBRARY (77)) - 梅村 正明
頚城鉄道 (RM LIBRARY (77)) - 梅村 正明
ジ1の貴重なカットが収められている。

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