40年の時を超え、乗工社「木曽ボールドウィン(初代)」製作記その5。思い込みで心臓部を削りすぎ、心が折れるの巻。

< 引いたぶん足してプラマイゼロだから、まだ「素組み」だよねっ = である調 >


誰しも「重いコンダラ」を引いてしまったことがあるだろう。私なんぞしょっちゅうである。ほらね、あれは押して使うのが正しいって今知ったわ。しかし思い込みで模型工作をやっちまうと、最悪の場合これまで重ねた苦労やバカ高いキット代が瞬時に消し飛ぶ。

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下回りを続けよう。幾度となく修正したシリンダーアッシィをフレームにハンダ付けする↑ ただしっ、これも一度やり直している。なにせ、そのまま取り付けたら前に少しだけ傾いたのだ。横から見てシリンダーが水平でないと、ピストン棒がスムースに前後しない可能性がある。とにかくロッド回りに不安要素を一つでも残したくなかった私は、いったん外してフレーム側を削り込んで対処した。プレスが悪いのではなく、事前のチェックを怠った私が悪いのだよオッホン(本当にそう思ってる?)。

また、床上にモーター固定ネジのボスを2本立てた。特に難しくないはずだが、こいつまで一度やり直した! ほかでもねぇ……モーター取り付け時にネジを回しすぎて引っこ抜いてしまったのだよっ。「やりかねない」と用心しつつやっちゃう自分のアホ面には心底うんざりさせられる。

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で、恐怖の思い込み話だったな。1枚目の写真ではフレーム上部に大きなくぼみがある。どれくらい大きいかというと、直径2.5mmもある。なぜ知っているのかというと……私が拡張したから

このくぼみには2枚目の写真のようにウォームホイールの軸が乗るのだ↑ 写真では見えないが、ウォームホイールは真鍮パイプを通る。そのパイプの中をプラ製の絶縁軸が通る。絶縁軸はパイプより長く、はみ出した両端がくぼみに乗っかる構造。ところがどっこい、私はてっきり真鍮パイプがくぼみに乗るもんだと思い込んで、その直径分削り込んだってわけさハニー。おかげで絶縁軸がぶかぶかさ。

気づいた瞬間の気持ちは覚えてにゃい。ショックすぎて記憶が飛んだのかもネっ。いかんせんこの軸が動力の心柱ともいうべき役割を果たすため、このままでは非常にマズい。仮組みすると、機能的には案ずるほど影響ない(!)ものの、足回りのパーツ同士に過剰な遊びが生まれてえらい騒音を発するのだ。なにせ元々がオールブラス製ギヤ、普通に組んでもうるさそうなのに、いまや不協和音ばかり奏でやがる超ヘタクソなブラスバンド部状態。

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散々悩んだ末「削りすぎたら埋めましょう」の正攻法しかアルマーニと、U字型に曲げた細い帯板を溝に押し込んでハンダ付けし、各面を平らに仕上げた↑ ま、まぁ、ぎりぎりフォローでけたか?

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その後は病的に仮組みを繰り返しつつ作業を進めたよ。といっても下回りで塗装前にすべき工作はほぼ終了〜。車輪押さえはウォームホイールの真鍮パイプを軸に、一種のイコライザを構成するカタチだ↑ なかなか上手いやり方で、IMONの最新製品にも受け継がれているらしく感心しきり。ただ、下側のみなので効果は限定的だろう。皮肉なことに、例のくぼみを削りすぎたほうが車輪のクリアランスが増えてイコライジングの効きがいい感じだったわ……なーにやってんだかトホホケキョ。

H&H ライン丸ヤスリ 2.5mm RN-5 342435
H&H ライン丸ヤスリ 2.5mm RN-5 342435
φ2.5の丸ヤスリはワールド工芸のキット製作必需品。

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